じかんどろぼう

四十物茶々(あいものちゃちゃ)です。ゆっくりとSSを上げていきます。

【100日経っても幸せなヤツ】59日目

その日は朝から犬の機嫌が悪かった。
小屋を出て犬小屋を覗くと小さく丸くなった犬が体を震わせていた。
生き物は何とか腕を伸ばして犬小屋の隅っこに丸まる犬の背中を撫でてやる。
生き物の大きな体では腕を入れるのが精一杯だ。
震える体を不安を覚える。
病気にでもなったのだろうか?と前日まで元気だった犬の事を考えて生き物は首を捻った。
特に、悪い物も与えていない筈だし、特に、運動を制限した覚えもない。
何がいけなかったのか分からず生き物は震える体を撫で続けた。